【世界中から訪れる観光客は年間約600万人のパリ】
華やかな宮廷生活の名残を一目見ようと、世界中から訪れる観光客は年間約600万人にも上るとか。フランス絶対王政時代を象徴する建物が、どうしてパリ郊外のこの地にあるのです。
宮殿は2つの翼棟を持つ左右対称のバロック様式。内部は3階建てで、王の大居室(正殿)や王妃の居室などの見どころが集中する2階は自由に見学が可能。いずれの部屋も壁や天井、床は大理石と金銀で装飾され目も眩むばかり。大居室群にはそれぞれ天井に描かれたギリシャの神々にちなんだ名前が付けられています。宮殿の裏側に広がる100万m²の大庭園も、幾何学模様の花壇、運河に噴水、彫像などが配置され、2つの離宮とマリー・アントワネットの田舎家もあり、とにかく広大。
フランスの世界遺産は、文化遺産が39件、自然遺産が3件、複合遺産は1件で、合計43件あります。フランスにはイタリア、中国、スペインに次いで4番目に多くの世界遺産があり、エッフェル塔などの観光名所をを含む「パリのセーヌ河岸」がおすすめです。
セーヌ川とその近辺の建物を含むエリア。1991年に文化遺産「セーヌ河岸の歴史的建造物群」として認定されました。
セーヌ川の南側岸を見てみましょう。
マレ地区は中世の面影を残している市内でも貴重なエリアです。それからパリ市庁舎、4区に属しています。
お隣りは1区世界最大級のコレクションを誇るルーブル美術館とその前に広がるチュイルリー公園。
フランス革命時、多くの処刑が行われたコンコルド広場。今はオベリスクがたっています。こちらまでがパリ1区。
また、広場を中心にマドレーヌ寺院があり、シャンゼリゼ大通りはコンコルド広場を基点にのびています。
シャンゼリゼ大通りから、パリ万博の際建設されたグラン・パレやプチ・パレがあります。こちらは8区。
エリアの終点、イエナ橋の目の前にあるシャイヨー宮。こちらに来るとすでに16区。
セーヌ川の北側岸を見てみましょう。
まずオルセー美術館、そのお隣りには今は国会議事堂として使われている元ブルボン宮。
そしてエッフェル塔の方へ向かうと、ナポレオンが眠っているアンバリッドや、塔のふもとに広がるシャン・ドゥ・マルス公園があります。すべて7区に位置しています。右岸のシャイヨー宮の真向かいが丁度エッフェル塔ですよ!
また、ノートルダム大聖堂やマリーアントワネットが最期に収容されたコンシェルジュリー、裁判所など重要な建築物が集まる、セーヌ中州のシテ島や、そちらからつながっている現在は高級住宅地として知られるサン・ルイ島も登録エリアの一部です。こちらはマレ地区同様、パリの4区にあたります。
お次はパリ郊外のセーヌ・エ・マルヌ県にある、フォンテーヌブロー城とその庭園。こちらは1981年に文化遺産として登録されました。日本ではヴェルサイユ宮殿に比べ、その知名度は低いようですが、こちらはフランス一の宮殿として知られ、300年にわたって代々の帝王が暮らした城でもあります。特にナポレオン1世とのゆかりが深く、エルバ島に流される前に部下との別れを行ったという“決別の庭園”など歴史と照らし合わせて、訪れると感慨深いものがあります。こちらは長きにわたって少しずつ改築を重ねてきたという歴史を持っているので、城内はその当時のモードや各帝王の好みなどが反映されていて、その違いを感じながら見学する、という楽しみがあります!また、その前に広がる広大な庭園も、世界遺産に登録されています。