【第23位 ギリシャ・メテオラ】
中空に浮かぶ絶景
メテオラは、ギリシア北西部、セサリア地方北端の奇岩群とその上に建設された修道院共同体、いわゆるメテオラ修道院群の総称である。
その地形及びギリシア正教の修道院文化の価値からユネスコ世界遺産に指定されている。
その名はギリシア語で「中空の」を意味する「メテオロス」という言葉に由来している。
ギリシャ北西部にも、歴史と共に歩んできた絶景が見られる場所があります。
テッサリア地方のメテオラは、空に向かって屹立する奇岩群とその上に造られた修道院の総称です。
メテオラという名は、ギリシャ語で「中空の」を示すメテオロンという言葉から付けられました。
その名の通り、修道院はまるで中空に浮かぶ要塞のようです。
この奇岩群の高さは30mから400mにまでなり、今でもロープウェーで物資をやり取りしています。
9世紀、修道士たちは修行のためにこの地に移り住み、岩の裂け目や洞穴を修行の場としました。
14世紀に修道院が成立し、メテオラは神のそばで修行のできる場所となったのです。
下から見上げてみれば、その規格外の高さと有り得ない光景に驚くことでしょう。
そして上に登って辺りを見渡せば、まるで自分が中空に浮いているような感覚さえ覚えるのです。
世俗から隔絶された世界で悟りの境地に達した修道士たちが見た絶景を目にすれば、私たちの心にも何かが起こるかもしれませんね。