【第79位 スイス・インターラーケン】
世界中の観光客が集まる 山岳リゾート
"湖の間"という地名のようにブリエンツ湖とトゥーン湖の間に位置し、2つの湖をアーレ川が結ぶ沖積平野「ベードリ Bödeli」にある小さな山間の町。
ベルナーアルペンの山麓に位置するユングフラウ地方への玄関口として世界的に広く知られています。
2世紀に修道院とともにつくられた町は、18世紀 から19世紀にかけて英国人を中心としてわきおこったアルピニズム・山岳観光ブームから、鉄道が敷設され、ホテルができ、世界に誇る山岳リゾートとして発展していきました。
当時、バイロンやゲーテなどの文人や、メンデルスゾーン、ブラームスなど音楽家、オーストリア皇后エリザ ベートやルートヴィヒ2世などの王侯貴族たちもこぞって訪れています。
優美なホテルや社交場が誕生していき、この地をよく訪れたアンデルセンが"アルプスのパリ"と賛美したように、エレガントな雰囲気に満ちあふれていました。
往時の雰囲気をそのままに残すのが19世紀に創業した「ヴィクトリア・ユングフラウ・グランドホテル&スパ VICTORIA-JUNGFRAU Grand Hotel & Spa」。
名峰ユングフラウを正面に望む宮殿のようなホテルの前には、いつも馬車が並び、テラスでは貴婦人や紳士たちが絶景とともにティータイムを楽しんでいました。
約140年前には岩倉使節団が訪問し、その後、日本人初となるユングフラウ登頂を成し遂げた実業家の加賀正太郎も宿泊したホテルです。
2つの湖をアーレ川が結ぶ沖積平野「ベードリ Bödeli」にあり、東(オスト=Ost)と西(ヴェスト=West)にわかれた2つの駅の間を、20分ほどで歩けてしまうメインストリートが結んでおり、ショップやレストラン、ホテルも多く、ユングフラウ地方観光に訪れる旅行客でいつも賑わっています。
オスト駅の裏手からはアイガー、メンヒ、ユングフラウの三名山を望むハーダー・クルム展望台へのぼるケーブルカーが運行しています。また隣には、歴史的な街並が残された小さな町ウンターゼーンがあります。