【番外105 ボリビア・サマイパタの砦】
無数の人物やピューマ、ジャガー、運河や階段などが彫刻されている
サマイパタの砦(サマイパタのとりで、El Fuerte de Samaipata)は、ボリビアのサンタ・クルス県にある遺跡であり、ユネスコの世界遺産である。
ボリビア国内を走るアンデス山脈の東の山麓に位置し、ボリビアの国内外から観光客が訪れる。
サマイパタの砦は近隣のサマイパタの町の人々に使われていた。
砦と呼ばれるが、実際には軍事拠点ではなく、コロンブス到達以前の宗教的な遺跡である。
建造した先住民族は特定されていない。
20世紀以降には『神々の戦車』(邦題『未来への記憶』)で知られる古代宇宙飛行士説の主唱者の一人であるエーリッヒ・フォン・デニケンが、この遺跡は空飛ぶ円盤の発着施設跡であると主張した。
彼によると、遺跡の頂上の岩に刻まれた、傾斜の付いた平行な溝で描かれた円が、その証拠なのだというが、その説は特に検討されていない。
観光客が歩き回ることで岩に刻まれたシンボル群に損傷が見られることから、内部はこれ以上の損傷を避けるために閉鎖されている。
しかし、そのほとんどはまだ見学可能である。
遺跡へのアクセスは容易で、サマイパタの町から連絡バスが何台も出ている。なお、少額の入場料が徴収されている。
ボリビア東部の中心地サンタ・クルス市より20kmの小村。村から5km離れた山の上にはプレ・インカの遺跡が残されている。
この考古学的遺跡は二つの部分からなっている。
それは古代都市(14~16世紀)の宗教的儀式の中心と考えられる多数の彫刻物を有する丘と、丘の南方の政治と居住区域である。
また、下方の市街にある多数の岩面画は、先スペイン時代の伝統と信仰の独自の例証であり、南アメリカ各地において類似するものは他に存在しない。